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大久保 英治
Eiji Okubo

’13 6/3(月) - 14(金)
11:00-18:00(日曜日休廊)

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大久保英治-冗舌と寡黙と    友井伸一 徳島県立近代美術館学芸員

ものを拾うとき、大久保は感覚を研ぎすまし、ものが蓄積してきた時間や空間の土着性を体で感じ取って素早く捕獲する。
確かに不要なものは拾わない。最小限のものしか拾わない。それは極めてミニマルな行為である。
そんな大久保の、「もの」を貼りつけ組み合わせた作品群を、なんと呼ぼうとかまわないが、近年日常的に制作し続けている、
古本を土台にして拾得物を貼っていく作品は、時にいたずらな小学生がおもしろがってイメージを変身させていくような
遊び心が満載されていたり、マン・レイを思わせる眼のイメージがたびたび出てきたり、という具合で、いかにも
コラージュと呼ぶにふさわしい。それは本当にアトリエと呼ぶにはあまりにそっけない、ごく普通の小さな
作業テーブル上で次々に生み出されてくる。
ものをすべて含み、蓄積させていながらも、それが帰属する個別の文脈から解放されて
自由になった、いわば一種の「オブジェ化」された時間である。
冗舌と寡黙の「間」の往復。

  きんびアート発見学 つくる&見ることの交流展 図録展示編より  コメントコラージュ


大久保 英治 Okubo Eiji  略歴
1944 兵庫県西宮市に生まれ、岡山県小田郡矢掛町に育つ
1967 日本体育大学体育学部体育学科卒業
1975 京都教育大学養護教育課程専攻科修了

個展(2008年以降)
2008 「大久保英治・天の川 信濃川そして谷の間に」
         まつだい「農舞台」ギャラリー(新潟)
2009 「大久保英治ドローイング展」ギャラリー風(大阪)
2010 「台風の後からImazooギャラリー(ソウル、韓国)
「大久保英治展」岩美町民ホール(鳥取)
2011 「大久保英治・あるくことからはじまる」 ギャラリー風(大阪)
「大久保英治・あるくことからはじまる」 鳥取県立博物館(鳥取)

グループ展(2009年以降)
2009 「水と土の芸術祭2009」新潟
  「越後妻有アートトリエンナーレ2009」(新潟)
  「水都大阪2009」大阪証券取引所ビル」(大阪)
  「淸州クラフトアートビエンナーレ2009」(淸州、韓国)
2010 「芭蕉―新しみは俳諧の花」展(柿衛文庫、兵庫)
  「岩美国際現代美術展―鳥取の人と自然」(鳥取)
  「ワークオンペーパー」李Cギャラリー(韓国)
   「岡山美の回廊」岡山県立美術館(岡山)
  「2010トライアングルプロジェクトエクスパンジョン」
            流美齋ギャラリーハウス(韓国)
2011 「岩美国際現代美術展資料展」岩美町民ホール(鳥取)
  「2011トライアングルプロジェクト」(太白、韓国)
2012 「きんびアート発見学」 徳島県立美術館(徳島)

パブリック・コレクション
大分市美術館、高知県立美術館、財団法人柿衛文庫、徳島県立近代美術館、西宮市大谷記念美術館、(兵庫)、
シアン美術館(韓国)、ホノルル美術館(アメリカ)、ウッジ美術館(ポーランド)、デッユセルドルフ市文化局(ドイツ)、
ヴィクトリア・アンド・アルバート美術館(イギリス)、国立国際美術館(大阪) 他